――この街に “神様” がやって来る。 主人公・春日井祐也の暮らす小さな街は、そんな噂で持ちきりでした。 とはいえ、別にそれほど珍しい話ではありません。 一説によれば、全国に一万人近くの “神様” がいると言われているこの世界――。 不思議な力を持つだけで、普通の人とほとんど変わらない “神様” たちは、その “奇跡” の力を活かして物の怪退治みたいなお仕事をあちらこちらでやっているのです。 それでもやっぱり、“神様” は “神様” です。 頼めば “願い事” を叶えてくれるという話もあって、小さな街は歓迎ムードで盛り上がっていました。 駅前で新しい “神様” をお出迎えするというイベントに、祐也も参加していました。 祐也の場合、歓迎しているからというよりは、“神様” が転校してくる予定の学園の、生徒会の役員だからという理由だけなのですが―― ――ともあれ、ついに “神様” は姿を現します。 駅の改札口からではなく、何故か空高くから、祐也の頭の上にパンツも丸見せで落ちてくるという格好で。 かくして始まったのは、新米の頼りないドジっ娘 “神様” と、ちょっぴり無愛想な少年の、おかしな関係。 「……願い事って、どうやって叶えるんでしょう?」
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