「この列車は宙をゆく銀河鉄道天文台! 太陽系を征服しても、我ら三人の旅はまだまだ終わらない」 どこへでも行けるって思ってた。 宇宙の謎を全て解き明かすことだって、手を伸ばせば あの星を掴むことだってできる、そう思ってた―― 子供の頃、幼なじみたちと毎晩のように星を観ていた宙見暁斗。 天体望遠鏡の先に浮かぶ無数の光に、胸を躍らせていた。 それはまるで、銀河を旅するような日々だった。 だがしかし、成長した暁斗は “星を観ない天文部員” と呼ばれるようになっていた。 やめてしまったのだ、夜空を見上げることを。 そんな彼のもとに、“むつらぼしの会” への参加要請が届く。 暁斗は誘いを断るべく会へ足を運ぶが、そこで思いがけない再会をする。 そこには、どこか遠くへ引っ越していったはずの幼なじみ・箒星ひかり がいたのだ。 いつも傍にいてくれた、もう一人の幼なじみ・天ノ川沙夜 。 むつらぼしの会 復活を望む他校の先輩・白鳥織姫 。 そして、暁斗を慕う後輩・日下部ころな 。 別れと再会、新しい出逢いを経て、再び夜空を見上げるようになった暁斗は取り戻していく。 もう二度と戻らないと思っていた、大切な想いの数々を。 そして知っていく。 未だ出逢ったことのなかった 特別な夜 を。 「さあ、銀河の謎を解き明かすべく、次なる目的地へ向かおう!」 仲間たちと宙を見上げ、星々を巡りゆく青春の日々が、また始まる。
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