纸上魔法使 紙の上の魔法使い
その島には、小さな図書館があった。 とある少女のためだけに用意された、遊行寺家の個人図書館。
そこには物珍しい書物がたくさん蔵書されていて、読書好きな人間にしてみれば、この上ない幸せの場所である。
そして、そんな素敵な個人図書館には、素敵で愉快な住人がいた。 本を愛するひきこもり少女・遊行寺夜子 。 毒舌クールな主人公の妹・月社妃 。
図書館に居候する天然少女・伏見理央 。 そして、後に導かれる探偵少女・日向かなた 。 まるで導かれるように、彼らは出会い―― そして、“本が好き” であることをきっかけに、彼らの青春は始まる。
初めは寂しげだった図書館だが、外部から光が差し込んで。 気が付けば―― 彼らは、幼なじみとも呼べる親しい間柄になっていた。
それから、2年後。
家庭の事情から島を離れていた主人公は、久しぶりにあの図書館へ帰ってくることとなった。
6年前とは何も変わらずに、あの図書館も親愛なる幼なじみたちも、変わらずにいてくれて。
しかし、6年前には知らなかった “図書館の秘密” が主人公を待ち受けていた。 「――本に書いてあることが、現実に再現されてしまいます。 そう、どんなことでさえも」 甘酸っぱい恋愛系のお話なら、奇跡のようなラブロマンスが。 驚きのファンタジー小説ならば、明日には吸血鬼が現れて。
ちょっぴり怖いホラー系の物語ならば、あなたの後ろで幽霊が手招きをする。
その本は、現実に物語を開くのだ。 「それが、“魔法の本” 」
瑞々しいほどの青春と、切ない感情に揺さぶられた、小さな図書館の物語を。
遊行寺夜子の、強がりを 。 月社妃の、可憐さを 。 伏見理央の、健気さを 。 日向かなたの、煌めきを 。 さぁ―― キミと本との恋をしよう。
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