それは、いつもと変わりないありふれた日だった。主人公はいつものように、先輩のまどかと共に、旧校舎の図書室で昼休みを過ごそうとしていただけだった。だが、見つけてしまった一通の手紙………。全ては、そこから始まった。その日2人は昼休みの図書室で、戦前に書かれたと思われる古い手紙を見つけた。それは、女学生が片思いの男子学生へ宛てたものらしかった。 『あの……私はあなたの直ぐ近くにいる女の子です』 『私は知りたいんです。 あなたの本当の気持ちを………』 『もし、こんな私に興味を持ってくれたのなら、校門横の木にある節に、『ある物』を隠しておきました』 『あなたが、手をいっぱいに伸ばしたところにある、節穴です』 『その『ある物』の指示にしたがいながら、私を捜し当ててください』 手紙は古い本の間に挟まれ、読まれた形跡はなかった。興味を持った2人は、早速放課後、手紙に書かれている木へとやって来た。 戦前から残っていると言われるその老木を探すと……思った通り、手紙はまだそこに隠されたままだった。手紙を開く2人。そこには……… 『これを読んでくれたと言うことは、私に興味を持ってくれたということかな』 『ありがとう………』 『それじゃあ、私を捜し当ててください』 『一緒にあった『ある物』には、『恋遊びの文札』が入っています。』 『まずは一枚、そこから引いて箱の上に乗せ、そこに書いてある通りに行動してください』 好奇心にかられた2人は、ごく軽い気持ちから、カードを一枚……引いてみることにした………。
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