「…………姫殿下を……頼む……ネコネ、幸せにな……」 皇女と妹の未来をハクに託し、オシュトルの肉体と魂は、大気に溶け、この世界の一部と化した。 そして、ハクも姿を消すこととなる。 皆を助けるため、託された仮面と共に、オシュトルとして生きることを選んだのだ。 新たなる戦乱の世を、己の知略とオシュトルの名声をもって乗り越えんとするハク。 兄の意志を継ぎ、感情を抑えハクのために尽くすネコネ。 ハクとクオンを失った悲しみに沈む仲間達。 避けられぬ戦の炎が、今まさにエンナカムイを飲み込もうとしていた。 それは、ヤマト全土に広がる戦乱の幕開けでもあった。
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