主人公、道明寺アキトは遅い中二病に罹患した学園2年生である。 漫画やゲーム、アニメに傾倒し、それに出てくるセリフを吐いてはイキる典型的な痛い青年だ。 ルックスや声はそれなりに高いスペックを持っているのに、残念イケメンだと専らの評判。 だが中二病まっさかりなアキトはそんな評価も所詮は凡俗の戯言だと一笑に伏し、今日も今日とて 学園のアニゲ同好会の部室で、親友の「ジャン」(雀野春太)と 美少女ゲームやライトノベル、萌え燃えアニメや漫画の熱い論評バトルに興じていた。 一方、小さな頃からアキトの妹分であった愛葉桃は、 出会ったときから抱き続けるアキトへの恋心を募らせ続けていた。 アキトお兄ちゃんが好き! でも、私なんかが好きでいたら迷惑を掛けてしまうかも知れない……。 心の芯の芯にまで染みついた過剰なほどの分別と、 アフロディーテシンドロームによる過剰なほどの愛情が 共に最高潮に達したとき、二人の物語はあらぬ方向に展開し、爆走し、 ブレーキが壊れた機関車のように加速度と質量を増していくのだった。
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