『自由』を求め、深き淵の暗闇から『空』を求める歌姫の物語 ○○○○の運び屋として日々を送っていたエイジ。 ある日エイジは、地下世界『ベヒモス』の中心部にあるセンタービルに仕事の途中で立ち寄っていた。 ビルの受付にブツを渡し引き返そうとした瞬間、突然警報が鳴り響き、ふいに見上げた吹き抜けの2階からは “なにか” が降ってきた。 エイジは咄嗟に両手を広げ、抱き留めてしまった “なにか” を覗き見る。 それは……まるで人形と見間違えてしまいそうな綺麗な少女だった。 少女はエイジをビルの警備員と間違えたのか、その手を振り払い、警戒するように睨みつける。 やがて、上階やビルの奥から数人の警備員が少女を追うように現れ、エイジが自分を追っている者ではないと気が付いた少女は彼に向かって歌を口ずさむ。 しかし、エイジはその美しい歌声に聞き惚れているだけだった。 エイジの反応に驚いた少女だったが、直ぐに「助けて欲しい」と彼に懇願する。 エイジは一瞬躊躇したが、ランカスター・ケミカルへの長年の恨みもあり、結果目の前の少女を連れて逃げることにした。 少女を再び抱きかかえると入り口へ走り出すエイジ。 その時、少女はポツリと一言だけ呟く。 「自由になりたい……」 それが少女の唯一の願い。
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